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了/観たものについて書く。

2024年3月/RIP with RoyalーT(CIRCUS TOKYO)

年度末の就労者として業務その他作業の反復にシコシコ勤しむうち、反動的に思い立って22時を回ってから家を出た。前売券は公演日21時まで購入できたが、当然所持していない。渋谷付近に差し掛かった頃には既に折り返し終電が怪しい時刻に到達しており、これ…

2024年3月/DALLJUB STEP CLUB presents「3%」Release Party [Garden](下北沢LIVEHAUS)

このイベント ry-kun.hatenablog.com ではじめて知ったバンドであるDALLJUB STEP CLUBが、ライブの最後にアルバムリリースしますリリパも開催しますという告知をしていた。ので行った。LIVEHAUS。LIVEHAUSにはガラナがあるしアマレットも置いてある。お菓子…

2024年2月/舞台芸術の「未来」をのぞむ連続講座2023 第5回 アーカイブ〜その創造性と未来志向(配信)

舞台芸術制作者オープンネットワークが主催する、「人と舞台芸術のあり方を見つめ直」すための配信講座シリーズ。アーカイブをテーマに据えた第5回は、社会学者の吉見俊哉氏と、作曲家で「紙カンパニーproject」のメンバーでもある松延耕資氏が講師を務めた。 講…

2024年2月/DANPRI FESTIVAL(文京シビックホール)

文京シビックホールである。雨の中、東京ドームに流れていく揃いのバッグの人たちを横目にホールへ向かう。そちらはそちらで別のコンサートらしい。文京シビックセンターは建物を貫く大きな吹き抜けがあって、チケットセンターが2階にある。ロビーがホールだ…

2024年2月/El Cielo 2020 冬LIVE(MUSICASA)

ピアソラのスペシャリストを標榜する四重奏団(Vn./Vc./Cb./Pf.)「El Cielo 2020」のオールピアソラ、完全生音でのライブ。 そもそもピアソラでいうと自分は去年の暮れに(『オタクはelctro swingが好き』を引用して)「オタクはピアソラが好き」などと適当を抜かし…

2024年2月/Lighting!!!(秋葉原MOGRA)

「空間演出機材を多数導入した『光る』実験的PARTY」(公演情報より引用)を掲げるイベントで、本回が3回目の開催となる。光に群がる蛾のモチベで行く。照明ガン見することに正当性が付与されている空間は嬉しい。 会場はDJブース側に上手・下手、高・低合計4ヶ所…

2024年2月/e.g.o. [SPREAD 4th Anniv.2](下北沢SPREAD)

12月に思いがけず目撃したsentimental hardwareを観て、もう一度何が起きていたのか確かめたかった。ので行った。 SPREADは採石場の地下にできた洞のような空間だった。吊り下げられた持ち込みの白い電球は、前回観たときはその点滅によって白昼夢のような効…

2024年1月/超・邦楽コンサート:時空を超える 箏と尺八(小金井宮地楽器ホール)

LEO氏(筝)・黒田鈴尊氏(尺八)による公演。新春らしく(下旬だが)「春の海」に始まり、現代邦楽の名曲からクラシックカバー・電子音楽カバーまで、公演タイトル通りジャンルを横断するプログラム。 宮地楽器ホールは木とコンクリの取り合わせが美しい一方、入館~…

2024年1月/「前衛」写真の精神:なんでもないものの変容(渋谷区立松濤美術館)

戦前日本において流行した前衛写真運動と、その精神性を受け継いだ戦後の写真潮流を、瀧口修造・阿部展也・大辻清司・牛腸茂雄の4名をキーパーソンとして追う展覧会。ここまでに千葉・富山・新潟を巡回。 松濤美術館においては、第1会場(2階)で前衛写真の登場~大…

2024年1月/吉祥寺ダンスLAB vol.6 小野彩加 中澤陽 スペースノットブランク「言葉とシェイクスピアの鳥」(吉祥寺シアター)

※一部上演中の作品のテキストに言及しています。 吉祥寺シアターは開口部が多い劇場だ。そもそも舞台が額縁なくひらかれたエンドステージではあるのだが、4ヶ所の客席扉は別にしても側面6ヶ所の左右扉、欄干から見える階段の非常口サイン、今回については奈…

2023年12月/SPRAYFEST(clubasia)

2021年設立のダンスミュージックレーベルSPRAYBOXによる初主催イベント。 自分にとってSPRAYBOXは、はじめは今まで知らなかったジャンル音楽の魅力と猥雑かつポップな印象のアートワーク、現場で観てからはパフォーマティブでエネルギーに満ちたステージに惹…

2023年12月/GOODNIGHT ANNIVERSARY Vol.23 (新大久保bacon)

冬至のしんしんと冷えた夜だった。 店内はどこもかしこも薄青く、イケメン通りに面した喫煙所への扉がしばしば開閉されるため、どんなにパフォーマンスが熱気を帯びたとしても冷涼であった。定期的に白いスモークが噴射され、前方の観客たちはあまい匂いの煙…

2023年12月/プリパラ&キラッとプリ☆チャン&ワッチャプリマジ!Winter Live 2023(幕張イベントホール)

昼の部。2年ぶりの幕張だった。京葉線はいくすじも河口を越えていくところが好きだ。 設営はメインステージと対面するセンターステージ、そこから更に左右後方に島ステージが置かれて、ステージ間をレッドカーペット様の花道が繋ぐ十字型。座席出たときに結…

2023年11月/KAAT×東京デスロック×第12言語演劇スタジオ「外地の三人姉妹」(神奈川芸術劇場)

2020年初演以来の再演となる本作は、チェーホフ「三人姉妹」を日本統治時代の朝鮮半島に舞台を移して翻案した物語である。 【照明】(全5回)|舞台芸術スタッフの仕事 4.「照明デザインの機能」 - YouTube これは照明の岩城保氏が本作初演を照明作例として…

2023年11月/補遺

◼️国立新美術館「大巻伸嗣 真空のゆらぎ」を観た。 〈Liminal Air Time ―真空のゆらぎ〉(2023)は24×41×8の巨大な展示室の幅いっぱいにポリエステルの大きな布が懸けられ、圧倒的な量感をもって絶え間なく波打っている作品である。 その形状に見出だされるのは…

2023年11月/さいたま国際芸術祭・「指揮者が出てきたら拍手をしてください」(旧市民会館おおみや)

さいたま国際芸術祭は、2022年に移転閉館したさいたま市大宮区の旧市民会館が文字通り舞台として位置づけられている。ガラス張りと柱の位置で高床に錯覚する正面の築容、今どき中々見られない瀟洒な照明、1970年式の会館建築を透明な壁で動線づけながら、来…

2023年9月・10月/補遺

◼️「ワッチャ!リーディング!マジック!」(一ツ橋ホール) アニメ「ワッチャプリマジ!」の朗読公演。表回りのスタッフワークがオタクイベント向きではない会場の取り回しにおいて的確というか、非常に判断が早い。脚本も出演者も足腰が強い印象。ぱたのが舞台向…

2023年10月/東京芸術祭

と題するとさも体系的にプログラムを鑑賞した人間のようだが、先に断っておくと、諸事にかまけてぼへっとしているうちに立ち会えた一部の無料プログラムについてのみ記述している。 東京芸術祭は東京芸術劇場及び池袋エリアを中心に開催される舞台芸術フェス…

2023年7月ー10月/ストリップ

※ストリップを取り上げた文章です。性的な話題への直接言及はありませんがご留意願います。 ※演目の内容に触れています。 ◼️7月頭 渋谷道頓堀劇場 渋谷道頓堀というか浅草以外のストリップ劇場初めてだった。客同士も/客も演者も膝を突き合わせるような距離…

2023年9月/MOMATコレクション

国立近代美術館。 企画展期間入る前に見た。国立近美のコレクション展は明確に企画展の補完と広がりを企図してプログラミングされているから、企画展とセットで見るのが筋だろ...と認識しているものの、企画展の直後にあれだけのボリュームのコレクション展…

2023年8月②/VAMP!!、若き俊英たちによる戦場のメリークリスマス

■「VAMP!!」(下北沢/LIVEHAUS) LIVEHAUS2回目。フロアサイドの壁にその大きな月のような影を映すミラーボール、真下に立つと回転に自分自身が巻き込まれていくような心地がする。ブース側のローホリゾントライト(ホリゾント幕でない)の色がぱっぱっと変わっ…

2023年8月①/多摩六都科学館、東京都現代美術館コレクション展

◼️多摩六都科学館に行った。 館内はどこかアスレチック的というか、意図的に狭かったり入り組んだりしている印象で、これは対象年齢はワクワクするだろうなと思った。 自分は(特に地域規模の)科学館に対し、科学館という営みに誠実であろうとしているという…

2023年7月/練馬区立美術館コレクション+「植物と歩く」

初練美...と書こうとしたけど確か鹿島茂関係の展示で一度来ているはずだ。いわゆる「銘品」一点集中型ではない充実した作品揃えで、自治体立美術館のテーマ横断型コレクション展がいちばん好きだという思いを新たにする内容だった。 練馬区立美術館は今リニュ…

2023年6月/浅草ロック座「REBIRTH」

浅草ロック座に行くのは久しぶりだった。 ミュージカルやショークラブの登場する映画が好きだった学生時代の私にとって、2016年頃の女性客によるストリップの「再発見」の潮流の中で知った浅草ロック座は、最もその概念に近しい場所だった。なにぶん田舎学生…

2023年6月/OrganWorks2023「漂幻する駝鳥」(神奈川芸術劇場)

冨安由真×KAATを見た瞬間、頭がぱーっと馬鹿になってそれしか事前情報調べずにチケット取った。2021年、県境移動に気が引けて「漂泊する幻影」*1に行かなかったことが明らかに未練を成している。 とはいえセンターブロックとサイドブロックでチケット料金が異…

2023年5月②/補遺

◼️ようやっとスラムダンクの映画を観た。 私が原作に初めて触れたのは確か小6の春休みに父親の愛蔵版を読み散らかしたとかで(あの頃の「愛蔵」など知ったことかと言わんばかりの乱雑な読み方を思い出すと今でも父親への罪悪感で魘される)、当時最も親近感を持…

2023年5月①/SECTOR、UKG RISING

◼️SECTOR(渋谷WOMB) 4FのRIPを目当てに行ったのだが、仕事を引き摺ってなかなか集中できずにいたところ、序盤のメインフロアにしばらく居たら落ち着いた。回遊性が保障された空間は最高。 メインフロアは入ってすぐの床からびりびりと震え、緑色のムービング…

2023年4月/HOUSE DELIVERY、アーティゾン美術館

◼️HOUSE DELIVERY(秋葉原MOGRA)に行った。 深い時間のMOGRAは初めてかもしれない。暗いフロアにプロジェクターの光が熱く燃える火の粉のようにひらめく。バーカウンターの近くにアフターアワーズのエミちゃんの絵が飾ってあることを知る。一階はいつも混んで…

2023年3月/dubbin'(秋葉原MOGRA)

秋葉原MOGRAにて「インディペンデントな音楽を主軸に、...それぞれが未知の音楽と向き合う場」(公演情報より)として開催されており、また2022年に観た照明の中でも卓越して印象に残っているdubbin'が、3月の開催で一区切りするという。ので行った。 今回の白眉…

2023年1月~2月/日記

◼️アイカツの映画を観た。 観る前はもっとお祭り的な内容を想像していたが、実際は足で地を踏み埋めていく作品だった。 私はアイカツに登場する一ノ瀬かえでちゃんが好きで、人をentertainしようという姿勢が軸にある一方、場面場面で人間関係を動かすエネル…