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了 / 観たものについて書く。公共劇場が好き。

舞台『アイドルランド・オブ・ザ・デッド』

※公演内容の詳細に言及しています。

『DANPRI STAGE :アイドルランド・オブ・ザ・デッド』(ヒューリックホール東京)

・今回舞台中央の扉を、ベッドを嵌めたり屋台を嵌めたりシルエットスクリーンを嵌めたり...自在に使っているのが興奮した。舞台上に狭い空間が出来るのがそもそも好きだし、エレベーター的な形の扉がキービジュアルになるのも、同じ場所にいるままに違う空間に繋がっていくワクワク感があって好きなんだよね..。
・いち・に!いち・に!で頭悪くなった。
・前作でも思ったけど、コヨイのウィッグの色がとても好き。ブルーアッシュからアッシュを抜いたような...と表現しても実際そんな色は無いんだけど、強い光を受けて透ける青系の美しさが絶妙に出る色だ。
・「どっか行って、帰ってこなかったじゃん!」で二重に悲しくなってしまった...。
・「困っていますか?」「困ってます」の問答が好きだから、千秋楽配信飛ばすのかと思ってちょっとハラハラした。
・ノートの切れ端、笑い物としてしか認識されず、演出上もシルエットのままそこから出られないマリオが、徐々に人格を確立していくの胸が苦しくなる。
・スカウトシーンのダークナイトメア、「いない」場面では身体を乳母車に折り畳んでいるシンヤのシルエットが強烈。このシーン、勧誘一回につき二人で決めポーズ一つを嵌めてくのがテンポ良かった。
・「器が大きい」と紹介されるシンヤ、このシーンで個性の強すぎる元パラ達と同じ土俵で向き合う姿を振り返ると、確かに...と思う。
・前作のゴッドボーイズ周りというか冒頭のめが兄ぃの語り(プリパラは現実とは切り離された逃避先、しかしそのトップのWITHは現実でもキラキラ、的な...)あまり納得いってなかったんだけれど、今回サラリーマン三人がアイドルキーを取り出した瞬間、人生が彼らのもとに引き戻されるのを目撃した情動で涙ぐんでしまい、この場面に回収されるなら前作の語りもまあ良しとするか~とすら思ってしまった。疲れたサラリーマンもヘキなら仕方ないね!
・エックスパパンのセンターが哺乳瓶構えて凄絶な表情するところ好きだ。アンサンブル(でいいのか?)良い方々揃いだったね。
・探索シーンの知育ゲームパート大好きで毎回懲りずにウケてしまった。
・探索シーン、リュック背負った四人のジュブナイル的なバランスがかなりツボだった。ウシミツだけシャツベストなの、「タイプの違う同級生達が未曾有のパニックにたまたま居合わせてしまった」感が強まる。
・コヨイのスニーカー、アサヒよりソール厚い。違う型だったんだ...。
・アサヒの得物が鉤爪だった時、オタクく~ん!と思ったが、ハサミ解体してあの形なのでは説を聞いて脱力してしまった所がある。
・めが兄ぃがシンヤというかアイドルに銃口(の形をしたもの)を向けたのは普通に見たくなかった。
・一公演内でピエタのどちら側もやるアサヒ。
・真っ暗な劇場に轟く雷鳴とマリオの高笑い、現場だと体感がディズニーランドの怖い寄りのアトラクションだった。
・アサヒ、あの柔らかい顔と丁寧な動きが、どんな席からも全て自分に注がれているかのように錯覚させる人間だ。
・千秋楽配信のライブ、アサヒの「この宇宙の果て超えて」で前髪が後ろに靡いて、ウィッグがそんな動きすると思わないから目を奪われた。
・オレーザービームって、まだ「本当にアイドルたちの興奮したコールや歓声でざわめいているフロアを、コヨイがジェスチャーひとつで静めてから始まった」ことは無いんだと思って、ちょっと寂しくなっている。
・全体曲の冒頭、サイリウム何色で振るかに手間取って(ゾンビ応援していいのか?的な)手元見てたんだけど、終演後同行者から「コヨイ、ショウゴと背中合わせになるまでずっと(ゾンビになった)アサヒのことガン見していたよ」と教えられ、これは負けだなと思いました。