Ry

了/観たものについて書く。

2022年7月

国立劇場「紅葉狩(歌舞伎鑑賞教室)」
 そもそも「紅葉狩」は一度は観たい演目だった。というのも昔地元の現舞?の団体が紅葉狩の翻案ものをやったことがあって、私は(別にその演目を観たわけではないのに)そのチラシを後生大事にとっていたので、鬼女紅葉の物語は記憶に残っていたのだった。しかし振り返ってみると「紅葉狩」どころかちゃんとした歌舞伎を観るのすら初めての経験だった。
 私は「世パブの床下には能舞台に倣った大きな甕が置いてあって、足音が大きく響くようになっている」という話(出典見当たらないんだけど本当か?都市伝説じゃないのか?)が好きなんだけど、歌舞伎もやはり足を踏む音がよく聞こえる舞台だった。
 やはり白眉だったのは更科姫の舞で、現代的な価値観に照らしてもダイナミックで(オタク的に言えば)ぬるぬるした振り付けは予想の斜め上だった。芸能する身体の最大公約数って地域時代を超えて意外と近い位置にあるのかな...?[要研究]。
 私は今まで、舞台幅に合わせた横に長い歌舞伎の舞台美術ってそこまで萌えないかな...と思ってたのだけど、姫が正体を現わしてから、大きく舞台のしつらえを変えようがないのに、打ち鳴らす音と光の明滅、時折はらりと落ちる紅葉の葉のみで不穏感を演出できるの、ミニマムでかっこよかった。開演前と終演後で違う幕張れるの何?

■プリティーライブ
ry-kun.hatenablog.com

東京都現代美術館
ry-kun.hatenablog.com
今期Annual、記憶に残る作品はありつつ、展覧会全体の明暗・構成の妙が抜きん出ていた同枠2021年と比べると、やや分散した印象かもしれない。

■劇場版アイカツプラネット!/アイカツ!10th STORY
プラネットの実写パートがビデオ教材の当たり枠みたいな清冽さで思いがけず心が洗われてしまった。初春映画楽しみだね。

■劇場版RE:cycle of the PENGUINDRUM(前編・後編)
数年来触れる機会は度々あったものの、触れるに留まっていた作品だったので、強い画・強いフレーズとそれが担ってる物語をちゃんと読むことができて安心した…安心した?
明るさ暗さばかり強調されて映される東京の風景が印象的。テレビシリーズから観ていた人と違って思い入れないはずなのに桃果のピルエットで感極まってしまった。