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2023年3月/dubbin'(秋葉原MOGRA)

 秋葉原MOGRAにて「インディペンデントな音楽を主軸に、...それぞれが未知の音楽と向き合う場」(公演情報より)として開催されており、また2022年に観た照明の中でも卓越して印象に残っているdubbin'が、3月の開催で一区切りするという。ので行った。

 

 今回の白眉は、フロア後方の天井に取り付けられた一対のムービングライトであった。小さくとも、彼らの首を回す挙動は滑らかだ。特に会場をぐるりと一周見渡した後、真下を俯いてまた一回転照らすパターンが愛おしく、 馬鹿みたいにそればかり繰り返し見上げていた。

 本パーティーの象徴として使われているブース上のレーザーも、広い光幅に差すスモークの雲や、ちろちろと高速で動く弁から、鮮烈な色味とは裏腹に生理的に心地よい印象を受ける。

 照明はたとえミニマムな動きであっても、人体の射程よりもはるかに広い範囲まで拡張していくので、本当に何よりも美しい存在だよ。

 

 もう一つの目当てであったSPRAYBOXは、内的というか潜行的な入りから、華やかな展開へとひらいていき、Fighiting for Loveで爆発するのがとても楽しかった。急に音がしゅるしゅると収束し、怪訝に思って顔を上げた瞬間曲がRumbleに切り替わって、周囲の人逹が盛り上がっていたのをよく覚えている。

 終盤はアンセム級の曲が流れては即リワインドが掛かるお祝い騒ぎだった。名高いHow Can I Liveも惜しみなく放出されて、ただ照明に惹かれて来ただけの蛾みたいなモチベの自分がそこに立ち会っているのが不思議になる時間だった。

 

はじめてdubbin'に行ったときの記録

ry-kun.hatenablog.com